言うか言うまいか迷っていて、実際にこれをどう伝えることができるだろうかと考えに考えた結果、一応自分の気持ちのチェックとしてこういう文章を残すことにします。
7月30日、スリーピースバンドチャットモンチーのドラム高橋久美子さんがチャットモンチーを脱退すると発表しました。僕は恥ずかしながら、この10日間、それを知ることなく生活を送って、お盆に入りようやく人心地ついたところでそのニュースを受けました。
僕はチャットモンチーというバンドが大好きです。ここ最近、10年間のうちでは最大級にハマったバンドと言えます。常に車内の音楽はチャットモンチーで満たされていたし、バンドとしてだけではなく、パーソナルも代え難い魅力を備えた三人組として、評価するしないのレベルにはおけないバンドマン達です。
僕がチャットモンチーに惹かれた理由が何か。未だによく分からないところもあるんですが、その他のバンドでは現れてこないような音楽性なんだと思います。僕も音楽に関しては疎いのですが(特に洋楽)イントロクイズがあれば合格間違いないしというくらい、特徴的なイントロやサビをしている。そしてその特徴的なメロディーに乗っかる、世界たる「詞」。
チャットモンチーの最大の異質性はこの、三人が織りなす「歌詞」の世界にあると言ってもいい。そして僕がチャットモンチーをチャットモンチーたる所以として認めているのは、この世界にあります。この三人の描く世界は、ほんとうに素晴らしいのです。ボーカル橋本さんの、闇の奥から見つめている小動物のような、怖さが控えた詞も、福岡さんの、女性視点独特の、少し艶のある、それでいて恋する乙女的な詞も最高にいい。
でも僕はあえて言わせてほしい。僕は高橋さんの書く詞が、彼女の描く世界が、ほんとうに好きだった。その世界が、橋本さんの創り出す音楽の中で、浮き上がってくる。その瞬間が、僕はたまらなく好きだった。コスモタウン、片道切符、サラバ青春…。どれほどの言葉に僕の胸は打たれたか分からない。彼女はまさに、チャットモンチーというバンドにとって、「青春」を表す存在だった。
脱退する理由はニュースでも、サイトでも見ました。本人の口から語られることもあるかも知れない。
でも高橋さん。いつでも帰ってきてほしい。あなたはチャットモンチーに、なければならない存在なのだ。それはもちろん、一人のファンの自分勝手な、あなたたちの事情を知らない部外者からの言葉であることはもちろん重々承知。でも僕は、あなたの詞が乗ったチャットモンチーの音楽を、まだまだ聴いていたいのだ。